未定

20代男性の日常で思ったこと、日記くらいのテンション、いや、メモくらい

思い出の匂い

これは、自分なりの持論であって、誰かに確かめたり、同意してもらってことはないのだけれど、今、ひとつ自信をもって言えることがある。

というか言いたい、そろそろ、と思っていた頃だった。

 

小学校の時、家の目の前に、それなりに大きい公園があった。

三人兄弟の末っ子の俺は、学校が終わり家へ急いで帰ると

すぐにその公園へ向かうのだった。

上の二人の兄弟とは、姉とは遊びが合わないし、兄とは年齢が離れすぎている、という点で一緒に遊ぶ機会なんてあんまりなかった。

 

いつもその公園で遊んでいた。

ある時一人になりたいことがあって、子供ながらにイッチョマエだなと思いつつも、

夜その公園へ行った。

その時はもう、その公園で遊ぶような年齢ではなくて、ベンチでダラッとしながら、懐かしいな、なんて思っていた。

 

ここでこいつとこんなことしたな、とか

あそこであいつに悪いことしたな、とか

あの時あの娘と一緒に来たな、とか

 

その公園では、地域行事なんかも行われてて、何かといろんな思い出が詰まった場所だった。

 

ふとその時気づいて、懐かしい匂いがした!って思った。

感覚で感じるというより、体が勝手にタイムスリップする感覚。

 

草の匂い?土の匂い?、排水溝の匂い?、排気ガスの匂い?

全部混ざったような、すっと鼻を抜ける匂い。

 

みんなこれを経験してるかしてないかは、わからないけど。

たまたま俺が、匂いで思い出を記憶しがちっていうことだと思う。

一方、冬のニオイがする、とか、夏のニオイがする、とかってよく言うから

みんなもそうなのかな?

 

その公園じゃなくても、同じ思い出の匂いがするところってあって、

俺は名古屋出身なんだけど、名古屋でも、東京でも同じ思い出臭がするところがある。

 

理屈的な話でいうと、

気温とか、風向き、湿度とか、環境とかによると思うんだけど。

 

でも思い出がこの地球の空気の上を漂ってるかもしれないとか、アホみたいなこと思ったりする。

 

名古屋のある公園の思い出が、気まぐれに東京に旅しに来て

俺にフワっと匂わせて、帰る。っていう。

 

切なくて、悲しい思い出も、楽しくて嬉しい思い出も、そうやって世の中を漂ってて

気まぐれにみんなに会いに来る。

 

それだったら、どんな思い出も愛せるな、と。

後悔も失敗も、あのときの匂いに乗って、たまに俺に会いに来るだけって考える。

 

逆に会いに行ってみたりする。

まあ、それができたら良いんだけど笑

だいたい勝手に来る気がする。

 

その瞬間、胸があったかくなってどんな感覚にも劣らないくらい好き。

 

みんなも、そういうよくわからない共感とか、感覚とかってある?

昔の思い出を思い出す時ってどんなとき?